こんにちは。
心理カウンセラーの矢菅まゆです。
「もうこれ以上頑張れない」と思ったのに、
少し経つとまた同じように頑張ってしまう。
今日はそんなあなたへ、
私自身が“頑張り方を変えよう”と
気づいたときのことをお話ししたいと思います。
「頑張ればなんとかなる」と思っていた
前職で働いていたとき、
私は長い間
「頑張ればなんとかなる」と思っていました。
たしかに、
体力があり気力も十分にあるうちは、
頑張れば何とかなることも多いです。
そしてその頑張りで結果が出ているうちは、
それほど困ることはないのも事実。
でも「頑張ればなんとかなる」という言葉は、
裏をかえすと
「頑張らなければ、なんとかならない」
ということでもあります。
あなたがもし、
今の頑張り方が“苦しい”と感じているなら。
それは
「もう少し違うやり方を試してもいいよ」
という、心からのサインかもしれません。
「頑張れない自分」になって
前職では営業職として、
毎日数字を追いかけ、
追われていました。
平日は帰宅してからも深夜にPCを開き、
休日も頭の中では仕事のことを考え、
実際に日曜日の夕方にはもう仕事を始めていました。
そんな生活を続けていましたが、
段々「頑張れなくなっている」
自分がいることに気が付きました。
頭では「もっとやらなきゃ」と思うのに、
体も心も動かなくなっていく──。
その頃、
チームとしての実績を出せていなかったこともあり、
チームの再編の際に私は
リーダー職を外されることになりました。
「チームとしての成果も出てなかったし、
そりゃそうだよね」
そんなふうに現実を受け止めようとする気持ちと、
「結果を出せなかった」
という自分を責める気持ち。
その両方が、
心の中で入り混じっていました。
けれど今振り返ると、
それは“もう限界を越えていた”
サインだったのだと思います。
それからまもなく、
私は燃え尽きてしまいました。
燃え尽きたとき、
「もう無理をしたくない」と思ったものの、
そこからすぐには生き方を変えることができませんでした。
それまでのやり方を手放すことは、
想像以上に難しかったのです。
それでも、また頑張っていた
燃え尽きた後、
当時の上司が気にかけてくれていたこともあり、
徐々に体調も気力も戻ってきました。
少しずつ以前のような生活が
戻ってきているなと感じた頃、
自分の結婚式も挙げました。
ところがその頃から上司がコロコロ変わり、
「リーダーになりたて」
の人ばかりが私の上司になるように。
正直、会社から
「上司はコロコロ変わるけど、
あなたはとりあえず成果出しといて」
と言われているようで不満がありました。
それでも、
“期待に応えなければ”という思いが勝り、
メンバーとして成果を出し続ていました。
評価されて、
その瞬間はたしかに嬉しかったです。
でも、
その嬉しさは長くは続きませんでした。
その頃子どもが欲しいと思っていた私は、
当時の働き方では妊活もままならず、
「このままでは授かれないかもしれない」
と絶望したのです。
そのときやっと本気で
「頑張り方を変えよう」と思えました。
「頑張り方を変える」と決めた日
私はこのままの働き方は続けられないと感じ、
勇気を出して退職を伝えました。
ありがたいことに引き留めていただき、
一旦自分の経験を活かせる別部署に
異動をして会社に残ることを決めました。
そこからは「自分を大切にする」
ことを最優先するように。
異動後は特に
「夜遅い時間の勤務シフトは入らない」
「PCは持ち帰らない」など線引きを行い、
残業時間もそれまでの半分以下に減らしました。
正直、
ペースを落とすことに対して怖さもありました。
「頑張らない自分には価値がないのでは」と
罪悪感にさいなまれる日も。
それでも、
以前のような頑張り方は
もう繰り返さないぞと思ったのです。
そして少しずつ、
本当に少しずつ
「頑張らなくても大丈夫かもしれない」
と思える時間が増えていきました。
それが、
私にとっての回復のサインでした。
今「頑張ればなんとかなる」と思っている人が、
必ずしも
「すぐにそれを卒業しないといけない」
というわけではありません。
実際、
体力がある人は「頑張ればなんとかなる」で
ある程度なんとかなっちゃうことも多いです。
人それぞれ、
タイミングもあります。
頑張り方を変えるきっかけは、
人それぞれ。
燃え尽きがきっかけの人もいれば、
妊活・家族・健康など
別の理由で立ち止まる人もいます。
ただ
「頑張ればなんとかなる」
と思ってやってきた人ほど、
「頑張れなくなった」
と感じたときに、
今まで頑張れていた自分との差が激しく
ショックを受けてしまうことも多いです。
そんなとき、
どうか自分のことを
あまり責めないであげてください。
本当は、
頑張り方はいつだって変えてもいいんです。
「自分にとって頑張り方を変えるタイミング」
が来たのかもしれない。
そう思ってもらえたら嬉しいです。
あなたのこれからのキャリアを、
人生を、
心から応援しています。
心理カウンセラー
矢菅まゆ
