こんにちは。
心理カウンセラーの矢菅まゆです。
「休んでいいのかな……」
そう思いながら、
なんとなく心が休まらない──
そんな感覚、
ありませんか?
今日は、そんな
「休むことへの罪悪感」について、
一緒にやさしく見つめていけたらと思います。

「ちゃんと休まなきゃ」と思っているのに、なぜか休めない
近年では「働きすぎ」が
社会問題として取り上げられるようになり、
長時間労働を是とする会社は
以前よりも少なくなってきました。
たとえば会社によっては、
「休日に仕事をする場合は事前に申請を」
「PCの持ち帰りのルール化」など、
“オフを大切に”というメッセージが
打ち出されることも増えてきています。
でも一方で──
「よし!ちゃんと休もう」
と思っても、
気づけば仕事のことが頭から離れない。
そんな人も少なくないのではないでしょうか。
とくに近年、
交代制で夏休みを取るケースも増えてきていると思います。
その際
「みんなが仕事しているのに、
自分だけ休んでいていいのかな」
「あの案件どうなっているんだろう……」と
どこか落ち着かなくなってしまう。
私も前職では、
交代制で夏休みを取得していました。
「私の分の仕事も、
Aさんが代わりにやってくれてるんだよな……」とか、
「夏休みが明けたら、
今度は私がAさんの対応をしなきゃ」
と思っていました。
結局、
完全には気が休まらなかったのを覚えています。
そしてさらに
「せっかくの休みなんだから、
有意義に過ごさなきゃ」
「だらだらしすぎたら自己嫌悪になりそう」
そんなふうに、
自分で自分を追い込んでしまう。
こうした「休みたい」気持ちと
「でも休んじゃいけない」気持ちの間で、
私たちは知らず知らずのうちに、
揺さぶられているのかもしれません。
その罪悪感は、どこから来たのか?
「休んではいけない気がする」
と感じてしまうとき、
心の奥ではこう思っているのかもしれません。
「私が休むことで、
誰かに迷惑をかけてしまう気がする」
「ちゃんとしてない自分は、
申し訳ない気がする」
つまりこれは、
“私が〜でごめんなさい”
“私が~で申し訳ない”と感じる、
それが罪悪感という感情なのです。
ではなぜ私たちは、
「休むこと」にこれほどまで
罪悪感を感じてしまうのでしょうか?
その背景には、
これまでのその人の環境や経験が大きく関わっています。
・小さい頃に大人から
「頑張っていてえらいね」とほめられた
・アニメやドラマの主人公も、
常に努力し続ける存在だった
・「やる気がある人」が
評価される職場にいた
・「あなただから任せたい」
と言われると断れなかった
そうやって気づけば
「ちゃんとしている自分」
「できる自分」
でいなければいけない、
という感覚が染みついていったのかもしれません。
特に、
まじめで責任感が強い人ほど、
「周りに迷惑をかけたくない」
「私だけサボってるなんて思われたくない」
という気持ちが強くなりやすい。
でも実は、
そうやって
「がんばり続けよう」
としているその気持ちは、
あなた自身を守るための
防衛反応だったのだと思います。
「頑張っていれば大丈夫」
「ちゃんとしていれば見捨てられない」
そんなふうに、
休まないことで
自分を保ってきたのかもしれません。
だからこそ、
罪悪感を“悪者”にしなくても大丈夫です。
まずはその声に、
「これまで、
私のことを守ろうとしてくれてありがとう」
と声をかけてあげてほしいのです。
休むことは、止まることじゃない
私たちはつい、
「休む=何もしない」
「怠けている」
と感じがちですが、
本当は休むことは
「次に進むためのエネルギーチャージ」
でもあります。
たとえば、
スマホも同じです。
使っていなくても、
バッテリーは少しずつ減っていきますよね。
永遠に充電せずに使い続けることなんて、
できない。
人間も同じで、
ちゃんとエネルギーを蓄えなければ、
いずれは動けなくなってしまいます。
(燃え尽きてしまうのです……。)
しかも私たちは、
ただの“作業”だけでなく、
人との関わりや空気の読み合い、
責任やプレッシャーなど、
日々目に見えない部分でもエネルギーを使っています。
だからこそ、
休んでいて「何もしていない」
ように見える時間が、
実はとても建設的で、
生産的な時間なのです。
しっかり休んだあとのほうが、
仕事に集中できたり、
人とのやり取りにも余裕をもてたり
することってありませんか?
私自身も、
毎日走り続けていた頃より、
少し立ち止まって休む時間を
持つようになってからのほうが、
結果的に、
仕事の質も人生の質も、
より自分の望むものになっていったと感じています。
「休んでいいのかな…」と悩むあなたは、
それだけの責任感とやさしさを持って、
きっとこれまでたくさんのことに
向き合ってきた人だと思います。
だからこそ、
そんな自分を責めるような気持ちに気づくところから、
“本当の休息”が始まるのだと思います。
もし今、
休むことに不安を感じているなら。
なぜか心が緊張して緩まらないなら。
その背景には、
あなたなりのストーリーがきっとあるはずです。
そんな“休めなさ”の根っこを、
一緒に見つめてみませんか?
・「休めない理由を整理したい」
・「頑張るクセを手放したい」
そんな方へ、カウンセリングも行っています。
あなたが安心して
“自分にやさしくなれる時間”を持てるように。
そのお手伝いができたら、
とても嬉しいです。
あなたのこれからのキャリアを、
人生を、
心から応援しています。
心理カウンセラー
矢菅まゆ