こんばんは。
心理カウンセラーの矢菅まゆです。
周りの同僚や後輩の昇進や、
表彰の話を耳にしたとき、
ふと、
心がザワつくことってありませんか?
表面では平静を装いながら、
心の中では焦ったり落ち込んだり……。
今日は、
そんな感覚に覚えがある方に向けて、
お話ができればと思います。

比較の裏にある気持ち
周りの同僚や後輩が昇進したり、
表彰されているのを見て、
「すごいなあ」と素直に思う反面、
心が沈むような瞬間がありました。
「それに比べて私は……」
そうやって、
誰かと比べて自分を責めてしまう。
「今の私は表彰されなくて当然だよね」と、
どこか自分を突き放すような気持ちになったり、
「以前は前に出る側だったりもしたけれど、
今はもうそんなエネルギーもないな……」
と過去と今を比べて落ち込んだり。
こうした気持ちは、
嫉妬というより
「自己嫌悪」や「無力感」
に近かったのだと思います。
誰かと比べて落ち込み、
自分で自分を見失っていた。
自分の価値を確かめられなくなっていた
──そんな感覚だったのかもしれません。
“そのレース”、本当に自分が望んでいた?
そんなふうに、
誰かと比べて落ち込む日々が続いていた頃。
あるときふと、
心の中にこんな問いが浮かびました。
「私、このレースを
このままずっと走り続けたいのかな」
評価されること、
昇進すること、
表彰されること──
それはもちろんすごいことだし、
頑張った人が報われるのは喜ばしいこと。
でも、
そこに今の自分の幸せがあるかというと、
なんだか違うような気がしてきたんです。
「ちゃんとしなきゃ」
「結果を出さなきゃ」と、
自分を奮い立たせ続けてきたけれど、
いつの間にか
“本当の望み”が
分からなくなっていました。
会社の中で求められる姿、
理想とされるキャリアのモデルケース──
そんな“正解”に近づこうとするあまり、
自分の声が聞こえなくなっていた。
誰かと比べることで見えたのは、
「自分も頑張らなきゃ」
じゃなくて、
「こんな自分はダメだ……」
と自分を責める気持ちばかり。
それって、
自分を幸せにする生き方とは、
ちょっと違うんじゃないか。
そんな風に思い始めたんです。
レースを離れて見えた景色
私は最終的に、
そのレースから離れることを選びました。
会社を辞めて、
あのスピード感のある毎日から距離を置いたんです。
正直、
不安もありました。
「この選択が間違っていたらどうしよう…」
「この先ちゃんと生活できる?」──
そんな声が、
頭の中に何度も浮かびました。
でも、
レースから距離を置いたからこそ、
見えてきたものがありました。
誰かに勝たなくても、
表彰されるような分かりやすい結果がなくても、
私はここにいていい──
そう思える時間が、
少しずつ増えていったんです。
自分の声に耳を傾ける余裕ができて、
「私って、こんなことが好きだったんだ」
「こういう働き方が心地いいんだな」
そんな気づきが、
日々の中で少しずつ育っていきました。
自分のペースで働くこと、
自分の幸せを軸に選択していくことには、
想像以上に大きな意味があると、
今は感じています。
正直、
不安がゼロになったわけではありません。
それでも、
自分にできることを、
ひとつずつ積み重ねていけば大丈夫。
今は、
そんなふうに思えるようになってきました。
今、あなたへ伝えたいこと
昇進していく誰かを見て、
「自分は何もできていないな……」って
落ち込んでしまうあなたへ。
その気持ちは、
決して悪いものではありません。
あなたが真面目で、
責任感があって、
自分をちゃんと奮い立たせてきた証拠だと思うんです。
でも、
だからこそ今、
少しだけ立ち止まってみてほしい。
「誰かに追いつくための努力」から、
「自分の幸せのための選択」へ。
そうやってペースを変えていくことだって、
できるんです。
走り続ける人を見て落ち込んだとしても、
大丈夫。
歩幅を変えた先にしか見えない景色も、
きっとあります。
私自身、
「このままでいいのかな」
と感じていたとき、
一人で悩み続けていた時間が長かった。
だからこそ、
誰かと一緒に“自分の声”を
聴いていく時間の大切さを感じています。
もし今のあなたが、
「焦ってばかりで、
自分が見えなくなっている」
そんな感覚を抱えていたら──
カウンセリングという形で、
その気持ちを一緒に整理する
お手伝いができたら嬉しいです。
あなたは、
あなたのペースでいい。
そんなふうに、
自分を大切にできる日々が訪れますように。
あなたのこれからのキャリアを、
人生を、
心から応援しています。
※評価されることへのプレッシャーや、
レースのような働き方については、
こちらの記事でも書いています。
よかったらあわせてどうぞ。

心理カウンセラー
矢菅まゆ