“ちゃんとしなきゃ”が止まらないとき

自分の気持ちは「考えれば分かる」と思っていたけれど──感じる力を取り戻す方法

こんにちは。
心理カウンセラーの矢菅まゆです。

 

「自分の気持ちは、考えれば分かる」
そう思ったことはありませんか?

私も、
かつてはそうでした。

何か迷いが生まれたときは、
頭の中でいろんなパターンの
シミュレーションをしていました。

答えは“考えることで見つかる”と
思っていたんです。

けれど、
それだけでは通用しませんでした。

今日は
「自分の気持ちは、考えれば分かる」
と思っているあなたに、
伝えたいメッセージがあります。

「考えれば分かる」と思っていた

考えることは悪いことではありません。

むしろ仕事の場面では、
冷静に分析したり、
整理したりする力はとても大切です。

考えることが得意というのは、
立派な強みです。

けれど、
すべてのことを「考える」で
片づけようとすると、
うまくいかないことがあります。

たとえば、
以下のような経験はありませんか?

・「何故こんなに疲れているんだろう」と理由をあれこれ探してさらに疲れてしまう
・「怒ってはいけない」と理屈で抑え込み、感情を見ないようにする
・「自分がもっと頑張れば解決できる」と自分を追い込み限界を超えてしまう

どれも“考えて何とかしよう”
としているけれど、その裏では、
自分の感情や身体のサインを
見ないようにしている状態です。

頭で整理しても心のモヤモヤが残るのは、
感じることを後回しにしているから。

 

感情を感じると、
涙が出たり、
不安になったりすることがあります。

その“揺れ”が怖くて、
無意識に避けてしまう人も多いです。

でもそれは、
心が自分を守るために起こしている、
ごく自然な防衛反応なのです。

頭から心へ──「感じる」を取り戻すヒント

そんなとき、無理に
「考えるのをやめよう」
と頑張る必要はありません。

そう思えば思うほど、
「考えるのやめよう、考えるのやめよう……」
と考えてしまうものだからです。

 

そのためまずは、
“自然を感じる時間”を
意識的にとってみるのがおすすめです。

空を見上げて雲が流れる様子を眺めたり、
太陽の光のあたたかさを感じたり。

ベランダで冷たい風にあたって、
季節の移ろいを感じてみる。

それだけでも十分です。

 

もし可能であれば、
川や海の音を聴いたり、
緑の中を歩いてみるのもおすすめです。

自然の中で、
自然を感じることに集中していると、
少しずつ“思考のスイッチ”がオフになっていきます。

五感で感じる時間を増やしていくと、
少しずつ“感じる力”が戻ってくるのです。

やがて、
「自分にとって心が安らぐのは、
こういうときだな」

というのも、
身体で分かるようになっていく。

このような小さな練習を積み重ねることで、
自分の身体や心とのつながりが戻ってくるのです。

感じる力を取り戻して気づいたこと

私自身、もともと
「感じるのはあまり得意ではない」タイプです。

どちらかというと、
頭であれこれ考えてしまいやすい方でした。

けれど、
カウンセリングを学び、
自分の心と向き合う中で、

少しずつ「感じること」の
大切さを知っていきました。

感情や体の感覚を感じられるようになると、
「自分が本当はどうしたいのか」が見えてきます。

瞑想なども良い方法なのですが、
正直なところ、
私は今でも長時間の瞑想は苦手です。

だからこそ、
自然を感じることを、
自分なりの“心のリセット法”
として続けています。

 

感情を感じることに慣れていないと、
最初は違和感を覚えたり、
怖さを感じたりするかもしれません。

でも、その奥には
「本当の自分の気持ち」が必ずあります。

人によって合う方法は違うからこそ、
無理のない範囲で、
あなたなりの“感じ方”を、
ぜひ探してみてください。

 

そして、
一人では難しいと感じるときは、
安心して話せる場所で、
“感じる練習”から始めてみませんか。

カウンセリングは、
心で感じる力を
少しずつ取り戻していく時間です。

 

私と同じように、
考えることが得意なあなたへ。

考えることが得意であることは、
それだけで大きな強みです。

その力は、
あなたを支えてきた大切な一部。

けれどもし今、
「考えて何とかする、
ではうまくいかないな……」
と思うのであれば、

少しだけ「感じる」ことにも
目を向けてみてください。

考えることと、感じること。

その両方がそろうと、
人は本来の自分の力を
最大限に発揮できるようになっていくのです。

 

 

あなたのこれからのキャリアを、
人生を、
心から応援しています。

 

心理カウンセラー
矢菅まゆ