頑張らなくてもいいと言われるとモヤモヤする心理
こんにちは。
心理カウンセラーの矢菅まゆです。
「頑張らなくてもいい」
という言葉。
恐らくみなさんも、
これまで一度はどこかで見かけたことが
あるかと思います。
とても優しい言葉だと思います。
……思う、んですが。
言われてもなぜか、
ホッとしないし、
むしろモヤっとする。
そんな感覚が残ることはないでしょうか。
今日は、
「頑張らなくてもいい」と言われて、
なぜか引っかかってしまうとき、
その内側で何が起きているのかについて
書いていきます。
「頑張らなくてもいい」にモヤモヤするとき、心の中で起きていること
「頑張らなくてもいい」と聞いたとき。
「もっと休める人にならなきゃいけないのかな」
と自分を責めたり。
もしくは、
「そんな簡単に言われても困るんだけど」
と、イラっとした気持ちが湧いてきたり。
(できるなら、とっくにやってます、
という話です。)
優しい言葉を向けられているはずなのに、
現実とのズレを感じて、
落ち込んだり、
腹が立ったり。
それは、
とても自然な反応だと思います。
私も、
SNSでそういった投稿を見たとき、
「いやそうは言っても
現実問題、難しいじゃん?
それ、わりと無責任じゃない?」
なんて気持ちになったことがあります。
このモヤモヤの理由は
「甘えられない性格だから」
ではありません。
理由はいくつかあります。
たとえば――
①「頑張り」が、まるごと
否定されたように聞こえる
→今までのやり方を、
急に否定されたように感じてしまう。
②今は、自分なりに
いいリズムで進めている最中だった
→「今ノッているのに、
何で横から止められるの?」
といった戸惑いが残ることも。
③本当は休みたいけど、
現実的に止まれない状況だった
→「それができたら苦労しないよ」
という、いら立ちにつながる。
こうして並べてみると、
問題は「言葉」そのものというより、
その言葉を受け取るタイミングや、
文脈のズレだったりします。
つまり、
モヤっとしたからといって、
決してあなたが
間違っているわけはないんです。
「頑張らなくてもいい」の本来の意味とは
ここで一度、
「頑張らなくてもいい」
という言葉の意味を
整理してみたいと思います。
もう何もしなくていい、
という意味ではありません。
力を抜けない自分がダメ、
という評価でもありません。
私が大切にしているニュアンスは、
もう少し別のところにあります。
それは、
「力を入れる・抜くを、
自分で調整できる状態に戻ること」。
たとえば音楽を聞くときに、
ずっと最大音量で流し続ける必要もなければ、
いきなり無音にしなきゃいけないわけでもない。
今の自分にちょうどいい音量に、
自分でつまみを回せる感じ。
たまに回しすぎて、
一瞬「うるさっ」と
なる日があっても(笑)、
それも込みです。
実生活でのイメージでいうと――
・限界を超える前に
「今日はここまで」と決められる
・進むことも、立ち止まることも
どちらも選択肢として持てている
・行動そのものを
否定されていない感覚がある
こんな状態です。
だからこの言葉は、
「行動にストップをかける言葉」ではなくて、
自分を雑に扱わないための言葉なんですよね。
それでも「頑張りたい」と思う気持ちは間違いなのか
じゃあ、
「それでも頑張りたい」と思ったときは、
どうしたらいいのでしょうか。
まず大前提として、
「前に進みたい」
「やり遂げたい」と思う気持ちは、
とても自然なものです。
問題は、
頑張るかどうかではなくて、
どこから出てきた頑張りか。
たとえば――
・評価や不安、
誰かの期待に追われるような頑張り
・自分が大切にしたいものから
出てくる頑張り
同じ「頑張る」でも、
この2つは疲れ方も、満たされ方も、
まったく違いますよね。
「頑張らなくてもいい」という言葉は、
本来、
頑張りたい自分をただす
ためのものではありません。
見直すとしたら、
方向性や動機のほう。
「私は、何のために今
これを頑張っているんだろう?」
この問いを持てるだけでも、
力の入り方は少し変わってきます。
こう自分に問いかけると、
ちゃんとした答えを
出さなきゃいけない気が
してくるかもしれません。
ですが、特に最初は
「なんか違和感あるな」
くらいの感覚が分かれば、
十分です。
「頑張らなくてもいい」を自分のペースで受け取るために
「頑張らなくてもいい」という言葉は、
文字通りの意味で
そのまま受け取らなくてもいい。
私はそう思っています。
自分の状態に合わせて、
今は進むのか、
少し緩めたいのか、
そのどちらを選んでもいい。
大切なのは、
「頑張る/頑張らない」の二択ではなく、
自分で選べているかどうか。
誰かの言葉を正解とするのではなく、
「今の私はどうしたい?」
という感覚を基準にできているか。
この感覚を基準にできるようになってくると
「頑張らなくてもいい」と言われても、
以前ほど気にならなくなってきます。
カウンセリングでは、
こうした「言葉に対する引っかかり」や
「自分でもよく分からないモヤモヤ」を、
一緒に整理していくことができます。
今の自分は、
どのくらい力を入れていて、
どのくらい緩めたがっているのか。
もしくは、どのくらい力を
入れたいと思っているのか。
それらを、
他の誰かに評価されることなく、
ゆっくり言葉にしていく。
そうした時間の積み重ねにより、
・他人の言葉に振り回されにくくなり
・「今の私はどうしたい?」を
基準に選べるようになり
・頑張ることも、緩めることも、
自分の意思でできる感覚が育っていく
ようになります。
少しずつ、
自分の本心に従って選べるようになるのです。
そうすると
「頑張らなくてもいい」という言葉が、
プレッシャーではなく、
ひとつのヒントとして受け取れるように
なっていきます。
そんな変化を、
あなたと一緒に育てていけたら嬉しいです。
あなたのこれからのキャリアを、
人生を、
心から応援しています。
心理カウンセラー
矢菅まゆ
