こんばんは。
心理カウンセラーの矢菅まゆです。
「これが本当にやりたいことなのかな?」
「人の影響を受けただけじゃない?」
そう思って、
自分の気持ちにブレーキをかけてしまう瞬間はありませんか。
今日はそんな“迷いの正体”を、
一緒にほどいていきましょう。
他人と比べてしまって、自分の声が聞こえなくなる
SNSなどで周囲の影響を受けやすい今の時代。
「私は他の人たちほど熱中できていない」
そう感じたことはありませんか。
この背景には
「やりたいことなら、
どんな時でも強く燃えているはず」
という思い込みがあります。
人の気持ちは、
波のように揺れるもの。
いつも同じ熱量でいられるわけではありません。
「他の人よりも熱くない自分」
を責めるよりも、
「今の自分がどう感じているか」に
ぜひ意識を向けてあげてみてください。
そしてもう一つ、
比べてしまう中で生まれやすいのが、
「やりたいことなら、
人よりできて当たり前」
という思い込みです。
「自分よりもすごい人がたくさんいる」
「この程度の能力で“やりたい”なんて、
言う資格がない」
そう感じて、
自分の気持ちを引っ込めてしまう人も多いです。
でも、
大切なのは
“人より上手くできるかどうか”よりも、
“自分の心が自然と向かうかどうか”です。
・やっているときに
心が満たされている感覚があるか
・時間を忘れて没頭できるか
といったような自分の感覚こそが、
“本音のやりたい”を教えてくれます。
「惹かれるから」始めたことで、
いつの間にか力がついていく。
そんな順番でも、
まったく問題ないのです。
やりたい気持ちを打ち消してしまう
イソップ物語のなかに
「キツネとブドウ」というお話があります。
あるとき、
キツネが高い木の上に実った
美味しそうなぶどうを見つけます。
何度もジャンプして取ろうとしますが、
どうしても届かない。
「どうせあのぶどうは、
すっぱくてまずいに決まってるさ」
そう負け惜しみを言って立ち去っていく、
という話です。
本当は食べたかったのに、
「欲しくなかったこと」
にして自分を納得させる。
人は、
自力では手に届きそうにない願いに対して、
このキツネのような反応をしてしまうことがあります。
そして、
自分の“やりたいこと”に対しても、
「本気で挑戦しても、
叶わなかったらどうしよう」
「だったら、
最初から諦めたほうが楽かもしれない」
と感じてしまう。
“やりたい”気持ちを否定しているときこそ、
そこに本音が眠っているかもしれません。
「本気ならできるはず」という思い込み
「やりたいことなら、
どんなに疲れていても自然とやる気が出る」
そう思い込んでいませんか?
けれど、
現実にはどんなに好きなことでも、
心や身体が疲れていれば動けない日もあります。
たとえば、
焼肉のカルビが大好きな人でも、
胃腸炎で今まさにお腹が痛いというときに
「カルビ食べたい!」とは思わないですよね。
私はアイスクリームが大好きですが、
胃腸炎の時はまったく欲しいと思いません。
それと同じように、
どれだけ“やりたいこと”でも、
心や身体が疲れていればやる気が出ないのは自然なこと。
「やりたいのにできない」は、
“本気じゃない”証拠ではなく、
“今は休む必要がある”
というサインかもしれません。
やる気を疑うよりも、
「今の私のエネルギーが
どのくらい残っているか?」
に目を向けてあげてくださいね。
「やりたいこと」は“固定されたもの”じゃなく、“流れ”の中にある
「これこそが私のやりたいこと!」
と断言できなくても大丈夫。
“やりたいこと”は、
人生の流れの中で
少しずつ形を変えていくものです。
飽きっぽくて、
その時々で興味が移る。
そんな自分を
「一貫性がない」「芯がない」
と責める人もいます。
でも、
実はその中にこそ、
あなたの特性が隠れています。
たとえば、
・飽きっぽい
→広く吸収し、世界を広げられる力
・すぐ動く
→素早い行動力
・影響を受けやすい
→周囲にアンテナを張ることができる力
“何事も続かない自分”“流されやすい自分”と、
責めなくてもいい。
それは、
「その時々の興味関心を大切にできている」
ということでもあるのです。
やりたいことは、
“自分の変化を追いかけていく中で
見えてくる”のです。
本音とつながるためにできること
「自分の“やりたいこと”が
本音なのか自信がない」
そんなときは、
まず“感じていることを書き出す”
ことから始めてみましょう。
頭の中で考えているうちは、
思考が堂々巡りしやすいです。
紙に書くことで、
「自分が何に惹かれて、
何に抵抗を感じているのか」
が見えやすくなります。
ただ、一人で書いても
「これで合っているのかな?」
と不安になることもありますよね。
そんなときは、
他の人からのフィードバックを
得るのがおすすめです。
カウンセリングの場では、
自分では気づけなかった思いや願いを、
第三者の視点から
フィードバックしてもらうことができます。
それによって、
「これでいいのかもしれない」
という小さな確信が生まれたり、
新しい視点に気づけたりすることもあります。
あなたの「やりたい」という気持ちは、
誰かと比べて小さく見える日も
あるかもしれません。
それでも“あなたの中にある”のです。
必要以上にブレーキをかけてしまったら、
もったいない。
その想いに少しずつアクセルを踏めるように、
私はそのお手伝いができたら嬉しいです。
あなたの中にある“やりたい”は、
いつだって、
あなたの味方です。
あなたのこれからのキャリアを、
人生を、
心から応援しています。
心理カウンセラー
矢菅まゆ
