こんばんは!
心理カウンセラーの矢菅まゆです。
「この仕事はあまり楽しくないな……」
実は私、
そう思いながら、
慣れない仕事に向き合っていた時期がありました。
当時は、
正直あまり楽しくなかったけれど、
振り返ってみると、
その経験が今の私の土台になっています。
今日はそんな、
“あとから意味が見えてきた時間”
について書いてみます。

想定外の、突然の部署異動
「前職では、
キャリアアドバイザーとして働いていました」
と自己紹介することが多いのですが、
実は1年目の最後の3か月間だけ、
「集客の部署」
で働いていたことがあります。
キャリアアドバイザーとして
やっと成果が出始めて、
少しずつ仕事が楽しくなってきた頃。
そんな矢先、
年明け最初の出社日に突然、
「来週から集客の部署ね」
と告げられました。
ぽかんとする私に、
説明らしい説明もないまま、
話は進んでいきました。
まさかの展開に、
ただ呆然とするばかり。
空いた口がふさがらないとは、
まさにこのこと。
正直、
希望していた部署でも、
想定していたキャリアの流れでもありません。
気持ちが追いつかないまま、
私は新しい環境に放り込まれることになりました。
異動先の部署では、
転職希望者の方へ
「当社で転職相談の面談をしませんか」
とスカウトのメールを送るのがメイン業務でした。
右も左も分からないまま、
慣れない仕事に向き合う日々。
生活のリズムもガラッと変わりました。
朝5時に起きて自宅でスカウトの
メールを送信し、
9時に出社。
日中もひたすらスカウトメールの送信や、
返信対応、
電話での調整業務などに追われます。
加えて、
前部署で担当していた
転職希望者の方のフォローも
続けていました。
19時半頃に会社を出て、
23時頃に就寝。
そんな毎日を、
私は3か月間続けました。
この期間で痛感したのは、
「面談の1件を生み出すことが、
どれだけ大変か」
ということでした。
まず、
大量にメールを送るスピードと、
精度が求められる。
でも、
ただ送るだけではダメで、
相手の目に留まり、
信頼され、
返信をもらうための
工夫や配慮が欠かせません。
ようやく返信がもらえても、
そこからさらに電話で調整し、
ようやく1件の面談が成立する。
その裏には、
想像以上の時間と労力がかかっているということを、
身をもって知りました。
あの経験が、今の私につながっている
たった3か月。
でも、
あの時間がなければ、
今の私はいなかったと思います。
キャリアアドバイザーに戻ったあと、
「面談1件を生み出す」
ことの大変さを知っているからこそ、
目の前の転職希望者の方と向き合う姿勢が、
確実に変わっていました。
「こんなにも大変な想いをして、
集客の部署のメンバーは
面談を届けてくれているんだ」
そんな想像ができるようになったことで、
面談のひとつひとつが、
より大切なものに感じられるようになったんです。
自分の中で、
見えないところで支えてくれている人への感謝や、
思いやりの気持ちが育っていったのも、
この経験がきっかけでした。
そして今、
私は個人で心理カウンセラーとして活動しています。
ブログやSNSを通じて発信をしながら、
自分から人にアプローチすることにも挑戦しています。
やり方は変わったけれど、
「自分から人にアプローチする」
ことは欠かせません。
最初から得意だったわけではないけれど、
あの3か月間があったからこそ、
「挑戦してみよう」
と思えるようになった。
自分の言葉で、
自分の想いを届けようとする今の私は、
あのときの経験に支えられている気がします。
当時は、
ただ「なんだか楽しくないな」
と思っていたし、
その仕事がどこにつながっていくのかなんて、
全然見えていませんでした。
でも今になってみると、
あの経験にもちゃんと意味があったと思えています。
仕事でも人生でも、
「これって本当に意味あるのかな……」
と感じる瞬間って、
誰にでもあると思います。
すぐには分からなくても、
あとから
「あれがあったからこそ」と思える日が、
きっと来るかもしれません。
私もまだ模索中だけれど、
あのときの経験に
「意味があったな」
と思えるようになったことが、
今はちょっと、
嬉しかったりもしています。
【あとがき】人生に意味を見出すということ
今回のエピソードを書いていて
真っ先に思い出したのが、
心理学者のヴィクトール・フランクルの言葉でした。
「人生には、
どんな状況でも意味を見出すことができる」
その言葉は、
自分の経験とはあまりにもスケールが異なり、
正直、
自分の話を重ねていいのかな……と、
ためらいもありました。
けれど「意味」は、
出来事の大きさで決まるものではなく、
その後にどう受け取り直すかで、
見えてくるものかもしれない──
そう思って、
今回触れてみることにしました。
このテーマは、
私自身がもっと経験を重ねて、
また別のかたちでも
お伝えできればと思っています。
あなたのこれからのキャリアを、
人生を、
心から応援しています。
心理カウンセラー
矢菅まゆ