こんにちは。
心理カウンセラーの矢菅まゆです。
今日は月末最終日ですね。
私にとって、
月末という響きには、
今でも少しざわざわする感覚があります。
というのも、
前職で営業職をしていた頃に、
「月末最終営業日=
その月の実績の決着が着く日」
という感覚が、
身体に染み付いたからです。

月末=「価値を測られる日」だった
営業職だった当時の私は、
月末になると
「どこまで巻き返せるか」や
「あと何件アポを入れられるか」
ばかり考えていました。
数字が届いていなければ、
休憩もそこそこにとにかく動き続ける。
それが“正解”だと思っていました。
もちろん、職種によっては、
月末というタイミングはそこまで
関係ない方もいらっしゃると思います。
けれど営業職や販売職など、
「明確に数字で評価される仕事」
をしている方にとって、
月末や期の最終日は、
実績が「自分の価値」
を決めるかのような重みを持っている──
そう感じている方も
少なくないのではないでしょうか。
私自身、
目標を達成できなかったときは、
どこかで
「やっぱり私には価値がないのかも…」
と感じてしまうことがありました。
上司への報告が憂うつだったり、
成果を出している同僚と自分を比べて、
遠い存在のように感じたり。
無意識のうちに、
「成果=自分の価値」という図式が、
自分の中に根づいていたのだと思います。
もちろん、
営業職において
「悔しさを感じられる感性」は、
ときに大切です。
悔しさをバネに、
次の行動につなげていく力は、
確かに求められます。
けれど、
自分のメンタルを削ってまで悔しがる必要はない。
「成果が出せなかった自分はダメ人間」
そんなふうに、
存在ごと否定してしまうような考え方には、
今の私は違和感があります。
なぜ、成果と価値を結びつけてしまうのか?
その背景には、
「人より結果を出せない=劣っている」
という思い込みがあったのだと思います。
仕事という場面では、
「役に立つこと」が
一定の前提になっているのも事実です。
実際、
あまりにも成果を出せなければ、
配置転換や退職勧奨といった形で
“居場所”が変わることもある。
だからこそ、
私はいつも
「役に立っていないと、
ここにいてはいけない気がする」──
そんな感覚をどこかで抱えていたのだと思います。
正直、
学生時代までの私は、
あまり大きな挫折を経験してきませんでした。
「頑張れば何とかなる」と思っていたし、
実際、
そういう世界で生きてきた。
だからこそ社会に出て、
“頑張っても報われない”現実にぶつかったとき、
成果が出せない自分を受け入れることに戸惑いがありました。
成果が出ていないとき。
「私ってダメだな…」と、
つい思ってしまうことがあるかもしれません。
でも本当は、
成果が出ていなくても、
あなたそのものの価値がなくなるわけではありません。
苦しい状況の中でも、
なんとか踏ん張ろうとしていること。
思うように動けない中でも、
責任感をもって毎日を過ごしていること。
それ自体が、
すでに“あなたらしさ”の一部だと私は思います。
数字で表せること以上に、
人としての価値は、
確かに、
日々の中に宿っているはずです。
成果が出ていないときこそ、自分とつながるチャンス
うまくいっていないときほど、
人は自分に厳しくなりがちです。
「何が足りなかったんだろう」
「自分の詰めが甘かった」
「あの時こう動けていれば」
そうやって、
自分を責めてしまう。
振り返りをして今後に活かす姿勢は、
とても大切です。
ですが、
その振り返りが終わったら、
次はぜひ、
「今の自分が何を感じているか?」
にも目を向けてほしいのです。
悔しさ、焦り、不安、プレッシャー……
そのどれもが“がんばってきたあなた”の証です。
成果が出ないときほど、
「こんなにもがんばってきたんだね」と、
自分に優しく声をかけてあげてくださいね。
それが、
次の一歩に向かう力になります。
成果が出ないとき、
まるで自分に価値がないように感じてしまうのは、
真面目に生きてきた証拠です。
でも本当は、
「うまくいっている自分」
だけに価値があるわけではありません。
どんなあなたにも、
ちゃんと意味と価値がある。
いくらでも、
いつからでも、
成果は回復させることができます。
だからまずは、
今の自分に対して、
ほんの少しだけでも優しくなってみませんか?
「成果が出ない自分」を
責め続けてしまってつらいとき。
「この苦しい気持ちを、
どう整理したらいいのか分からない」
と感じたとき。
そんなときは、
カウンセリングという選択肢もあります。
カウンセリングは
「ただ話を聞いてもらう」だけではありません。
“あなた自身が、
あなたと深くつながる時間”をつくる場所です。
無意識のうちに抱えてきた思い込みや思考パターン。
たとえば
「毎月、
月末に近づくにつれ精神的にとても苦しくなる」
「何度も何度も、
仕事を頑張りすぎて疲れ切ってきた」──
そんなふうに、
「繰り返してしまう苦しみ」
の根っこに目を向けながら、
その背景にあるパターンを一緒にひもとき、
少しずつ手放すサポートをしていきます。
ひとりで抱えるのがつらいときは、
どうか無理せず、
頼ってくださいね。
あなたのこれからのキャリアを、
人生を、
心から応援しています。
※「成果が出せない自分」
にモヤモヤしていた頃のことは、
こちらのブログでも書いています。
よければあわせて読んでみてくださいね。


心理カウンセラー
矢菅まゆ