“ちゃんとしなきゃ”が止まらないとき

やりたいことがあるのに動けないあなたへ|その背景にある3つの心理

こんばんは。
心理カウンセラーの矢菅まゆです。

 

やりたいことがあるのに、
なかなか動けない。

「どうして私は行動できないんだろう」
「こんな自分はダメだな」

今日はそんなふうに自分を責めてしまうあなたに、
伝えたいメッセージがあります。

「やりたいのに動けない」その葛藤の中で

“やる気がないわけじゃないのに動けない”ときには、
ちゃんと理由があるんです。

動けないことには、
いくつかのパターンがあります。

ここでは、
よく見られる3つの例を紹介します。

① 心や体が疲れ切っているとき

エネルギーがすり減っているときに、
必要なのは“行動すること”ではなく
“回復すること”です。

たとえば私は、
人材紹介会社で働いていたころ、
毎日面談や電話対応などを行い、
家に帰ってからも深夜に
再度PCを開いて仕事をしていました。

そんな生活を続けた結果
「がんばりたいのに、心も体もついてこない」
──そんな状態になってしまいました。

あのとき動けなかったのは、
怠けているからではなく、
「もう休んで」という心からのサインでした。

② 慎重さが故に動けない

考える力が高い人ほど、
行動する前にあれこれ想定してしまいます。

「家族に心配させてしまうかも」
「もっと準備してからのほうがいいかも」

そんなふうに不安が広がって、
足が止まってしまうこともあるでしょう。

でも、
それは臆病だからではありません。

あなたが考える力が高く、
あなたの周囲の人や未来を大切に思っているからこそ、
慎重になるんです。

③ 目的が“やりたい”ではなく“やらなきゃ”になっている

本来やりたかったことが、
気づけば「やらなきゃ」「結果を出さなきゃ」
に変わってしまうこともあります。

義務感が強くなると、
心の中の“喜びのエンジン”が止まってしまうのです。

私の場合だと
「カウンセリングを通して、
目の前の人が本当に望んでいる未来に
進んでいけるようサポートしたい」と思って、

そのためにブログを書いたりしているのに、
その想いを置き去りにして
「ブログを書かなきゃ」とだけ思い過ぎると、
むしろ書けなくなってしまうことがあります。

自分がやりたいと思ってはじめたことこそ、
“ちゃんとやらなきゃ”に変わると、
苦しくなるんですよね。

どの理由も、
「やる気がない」からではありません。

心や体が、
自分を守ろうとしているだけなんです。

だから、
動けないときこそ、
自分を責めないでほしいのです。

「動けない自分」を責めても、前には進めない

「なんでできないの?」と責めるたびに、
その思考にエネルギーが吸い取られていきます。

行動するための力が、
どんどん減ってしまうんです。

たとえるなら、
アクセルを踏みながら、
同時にブレーキを踏んでいるようなもの。

「やらなきゃ」と思う自分と、
「でもしんどい」と感じている自分。

どちらも、
同じあなたの中にいます。

 

前に進めないのは、
意志が弱いからではありません。

心の中で、
2つの力が拮抗しているからなのです。

だからいま大切なのは
「自分を責めないこと」。

責める代わりに、
心が少し軽くなるような選択をしてみてください。

①心や体が疲れ切っているとき
思いきって休んでみる。
休めない場合、
まずはできそうなところから手を抜いてみる。

②慎重さが故に動けない
慎重さで止まっているなら、
いきなり大きな一歩を踏み出そうとするのではなく、
まず“半歩”から。
「そんなんでいいのだろうか?」
と思うくらいのことからでいいのです。

③目的が“やりたい”ではなく“やらなきゃ”になっている
「やらなきゃ」に縛られているなと感じたら、
最初にそれを“やりたい”と思った理由を
思い出してみてくださいね。

何か新しい行動ができたかどうかよりも、
「今日は自分をやさしく扱えたな」
と思える日を大切に。

その積み重ねが、
いちばん確かな前進になります。

焦らず、
自分のペースで大丈夫です。

それでも、しんどいときは

理由が分かっても、
「でも結局、動けていない」
「やっぱりしんどい」
と感じることもありますよね。

それは、
頭では理解していても、
心がまだ追いついていないだけ。

「分かっているけど動けない私がいるな」と、
ただその状態を認めてあげること。

それだけでも、
心の緊張は少しずつゆるんでいきます。

 

そして無理せず、
タイミングが来るのを待
ってみるのもありでしょう。

あなたにとってちょうど良いタイミングで、
あなた自身が動きたくなったり、
周囲の状況が変わって事が進んでいく、
ということはよく起こるのです。

 

ただその過程で、
いつそのタイミングが来るのか分からず
不安になったりすることもあると思います。

正直、
私もあります。

 

もし一人では抱えきれないときや、
気持ちを整理したいときは、
カウンセリングという方法もあります。

話すことで、心の中が整理されたり、
これまで見えていた視点とは別の視点から、
突破口が見えてくることもあります。

カウンセリングは、
日々がんばっているあなたが、
力を抜いて話せる“安心できる場所”です。

無理に答えを出そうとしなくても、
話すうちに少しずつ整理が進み、
次に向かう力が自然と戻ってくることがあります。

もし「ちょっと話してみようかな」
と思えたときは、
いつでもお話を聞かせてくださいね。

 

 

あなたのこれからのキャリアを、
人生を、
心から応援しています。

 

心理カウンセラー
矢菅まゆ