こんばんは。
心理カウンセラーの矢菅まゆです。
最近、
ミスが増えたり、
仕事が思うように進まなかったり。
そんな自分に、
つい苛立ってしまうことはありませんか?
「前はもっとできていたのに」
そう思うたびに、
自分のことがどんどん嫌いになっていく──
今日は、
そんなあなたに届けたいメッセージです。

「できない自分」がつらくなるのは、頑張ってきた証
「仕事ができない=価値がない」
と感じてしまうとき。
それは決して、
怠けているからではありません。
むしろ、
これまで“できること”に
自分の価値を重ねてきたからこそ、
「できない今の自分」
が許せなくなるのです。
自分に対する期待がある。
もっとできるはず、
もっとやれるはず、
という理想がある。
それは、
過去に努力し、
成果を出してきた経験があるからこそ。
その自負があるから、
今の状態をなかなか受け入れられないのです。
私も会社員時代、
「前はもっとやる気があって、
長時間働けていたのに……」と、
過去の自分と比べて落ち込んだことがありました。
でもそれって、
当時の自分が一生懸命頑張っていた証でもあるんですよね。
“できない自分”がつらく感じるのは、
それだけ本気で仕事と向き合ってきたから。
だからまずは、
そんなふうに頑張ってきた過去の自分を
認めてあげてほしいのです。
でも本当は、今も「できない」わけではない
「前と同じようにできていない」と感じると、
すべてのことができなくなったように思えてしまう。
でも、
実際にはできていることだって、
ちゃんとあるはずです。
たとえば、
朝起きて会社に行くこと。
最低限の仕事をこなすこと。
ミスをした際にちゃんと謝ること──。
それらを「当たり前」と
片付けてしまっていませんか?
でも、
決して当たり前なんかじゃない。
今のあなたが
「できていること」のひとつなんです。
もしかしたら今は、
ただエネルギーが減っているだけかもしれません。
疲れやすい、
ケアレスミスが増える、
やる気が出ない……
それらはもしかすると、
「もう無理して走るのをやめようよ」という
心と身体からのサインなのかもしれません。
そのつらさは、「頑張り方」を変えるタイミングかもしれない
これまでのあなたは、
「強くあろう」
「速くこなそう」
「成果を出そう」と、
ハイパフォーマンスを保つことに
全力を注いできたと思います。
でも、
ずっとそのペースで走り続けることはできません。
電池切れになってしまうのも、
当然のこと。
もし今、
しんどさや限界を感じているなら──
それは、
「頑張り方」を見直すタイミングなのかもしれません。
・一度立ち止まって、休んでみる
・あえて、ペースを落としてみる
・誰かに助けを求める、任せてみる
そんな「これまでとは違うやり方」を、
少しずつ取り入れてみる。
最初は、
不安で胸がいっぱいになるかもしれません。
けれど、
それは弱さではありません。
むしろ、
自分に対する柔軟さや優しさの現れなのです。
「できない自分」も、大切なあなたの一部
できない自分を、
今すぐ無理に受け入れようとしなくていい。
でも、
そんな自分を否定して責め続ける必要もありません。
できない時期の自分にも、
ちゃんと意味があります。
あなたがちゃんと限界を迎えていることを、
教えてくれている。
「前よりできていない」自分も、
あなたの人生の中で、
大切な一部。
むしろ、
パフォーマンスが落ちている時こそ、
自分との関係を見直すチャンスなのかもしれません。
「できない自分」に耐えられないほど、
あなたはこれまで真剣に、
全力で、
仕事と向き合ってきた。
だからこそ今は、
ほんの少しだけでも、
力を抜いてみてほしい。
難しい場合には、
一人で抱えずに、
ぜひ誰かの手を借りてみてください。
私自身もそうでした。
産業医の面談を受けたり、
カウンセリングに通ったり。
“自分以外の誰か”の力を借りながら、
少しずつ回復してきたのです。
今の私は、
かつてのような長時間労働はしていません。
でも、
「前はもっと働けていたのに」と思うことも、
もうありません。
自分のペースで、
心と身体と相談をしながら働けるようになったからです。
そして最後に──
もしも今、
「本当に仕事が手につかない」
「生活にまで支障が出ている」
と感じるようであれば、
無理をしないでください。
それは、
サポートを受けるべきタイミングです。
専門家に相談することも、
立派なセルフケアのひとつです。
どうか、
自分の心を守ることを、
いちばんに考えてあげてくださいね。
あなたのこれからのキャリアを、
人生を、
心から応援しています。
心理カウンセラー
矢菅まゆ