こんばんは。
心理カウンセラーの矢菅まゆです。
今日は金曜日ですね。
1週間、
本当にお疲れさまでした。
「なんでこんなにがんばっているんだろう……」
「もうがんばれない……」
そう思っているなら、
それはあなたの中から湧き出た正直なサインです。
たとえ誰にも言えなかったとしても、
そう感じているあなた自身を、
どうか否定しないでください。
この環境でがんばっている人たちのようには
もうがんばれない、
フリもできない。
そんなふうに感じてしまう日が、
あってもいいのです。

がんばりつづけてしまうあなたへ
私も会社員時代、
同じような日々を何度も過ごしました。
「早く帰りたい」と思いながらも、
なかなかそうできない。
自分の業務が終わっていなくて、
帰れない日も多くありました。
あの頃は時間ではなく
“仕事が全て終わるまでが勤務”
という感覚になっていて、
“今日どこまでやればいいか”を
判断する余裕もなくしてしまっていました。
また、
シフトによっては
そもそも定時が夜の22時という日も。
早く帰りたいと思うほど早く帰れず、
いらだちがつのり、
心の中にモヤモヤがたまっていきました。
仕事そのものが嫌いだったわけではないし、
やりがいを感じる瞬間もたくさんありました。
でも
「今日はここまでにしたいな」と思っても、
なんとなく区切れないまま、
ずるずる働いてしまう。
「ちゃんとやらなきゃ」
「ここで手を止めたら中途半端かも」
そんな気持ちが先に立って、
結局、
自分の気持ちは後回しになってしまう。
自分でも気づかないうちに、
無理がじわじわと積もっていたのかもしれません。
そんなふうに少しずつ余裕をなくしていたころ、
周りが楽しそうに見える金曜日の夜も、
私にはどこか遠い世界のように感じていました。
飲み会帰りの人たちが
「次どうする?」なんて言いながら
道端で笑い合っているのを横目に、
私は一人で駅へ向かう。
次の日が休みという気のゆるみもあって、
気づけば夜遅くまで働いてしまい、
「また今日も区切りをつけられなかったな……」と、
じわりとした後悔が押し寄せてくる。
家にたどり着いたころにはもうクタクタで、
「なんでこんなにがんばっているんだろう」
と思う夜がありました。
もう十分、よくがんばってきた
今思えば
「もうがんばれない」
と感じたことは、
自分の弱さではなく、
これまでずっと無理をしてきた証だったのかもしれません。
「まだいける」「あと少しだけ」
と自分に言い聞かせながら
毎日を乗り越えていた。
心がしんどくなっても、
「このくらいで弱音を吐くなんて」
と言葉を飲み込んでしまう。
そうやって“がんばれるふり”を積み重ねて、
自分の気持ちをわきに置き続けるうちに、
本当はどう感じているのか、
何がしんどかったのか――
それさえも分からなくなっていた気がします。
これはワガママなんかじゃない。
もう十分、
よくがんばったよ。
どうか、
そのことに気づいてあげてください。
そして、
自分にそう声をかけてあげてください。
最初は、
この言葉を自分に向けて言うことに
少し戸惑うかもしれません。
でも
「もうがんばれない」と感じることは
あなたの精一杯がんばってきたからこそ
感じているということ。
それは甘えなんかじゃなくて、
「自分を大切にしたい」という、
自分の心の奥から湧き上がってきた
願いの現れかもしれません。
自分をねぎらうことから、少しずつ見えてくるもの
あなたはこの一週間を、
確かに生き抜いてきた。
その事実に、
どうか目を向けてあげてください。
深呼吸して、
好きなものを食べて、
思う存分に寝て。
何にも追われない夜を、
自分に許してあげてください。
そして、
少しだけ心が落ち着いてきたら、
問いかけてみてほしいんです。
「私は本当はどう働きたいんだろう」
「この先の時間を、
どんな気持ちで過ごしていきたいんだろう」
忙しさに流されていると、
つい後回しにしてしまうけれど、
こうした問いを持つことこそが、
あなた自身の人生を、
あなたの手に取り戻していく
第一歩になると私は思っています。
ひとりで考えるのが難しいときは、
誰かと一緒に立ち止まってみてもいい。
カウンセリングを受けてみるのも
一つの方法です。
「自分を大切にするって、
どういうこと?」
「今の働き方は苦しいけれど、
何が原因なのか分からない……」
うまく言葉にならなくても大丈夫。
話すうちに少しずつ、
自分でも気づかなかった本音や、
長くしまいこんでいた感情が
みえてくることがあります。
「何がつらいのか」がわかったとき、
それだけでも心が少し軽くなっていきます。
無理をやめて、
自分の気持ちに正直になることは、
決して“逃げ”ではなく、
あなたがあなたらしく生きるための、
新しい選択になっていきます。
どうか今夜は、
自分をねぎらい、
いたわることから始めてみてくださいね。
あなたのこれからのキャリアを、
人生を、
心から応援しています。
心理カウンセラー
矢菅まゆ