人と比べて落ち込むのはなぜ?比較がやめられない心理と楽になる考え方
こんにちは。
心理カウンセラーの矢菅まゆです。
「また人と比べて落ち込んでしまった……」
そんな経験はありませんか?
誰かの活躍を見ては、
「それに比べて私は……」
と気持ちが沈んだり。
そしてそのあとに出てくるのが、
「もう人と比べるのやめたいのに」
という、自己否定。
……正直、
しんどいですよね。
やめたいと思っているのに、
気づいたらまた
比べてしまっている、
この感じ。
でも実は、
人と比べることって、
必ずしも悪いわけではないんです。
今日は
「人と比べてしまう自分」に対して
少し見方がやわらぐような視点を
お伝えしていきますね。
職場で人と比べてしまう理由 数字と評価の世界
一言で「人と比べてしまう」と
言われがちですが、
実は、ざっくり言うと
2つのパターンがあります。
そのうちのひとつが、
競争や評価とセットになった、
数字で見えやすい比較です。
会社員として働いていると、
気づけばこうした比較の中にいること、
けっこう多いんじゃないでしょうか。
たとえば、
・人事評価
・年収
・昇進・昇格
このあたりは、
分かりやすい例かもしれません。
他にも、
表彰制度があったり、
売上や成果を社員同士で
比べる文化があったり。
こういう仕組みがあると、
自分の頑張りや立ち位置が
ある程度見えやすくなります。
そうすると、
「今、自分はどのくらいの位置にいるのか」
「次はどこを目指せばいいのか」
目標がハッキリしている分、
頑張りどころも見えやすく、
分かりやすい。
一方で、たとえば
・誰かより結果が出ていないと感じたとき
・誰かに追い抜かれたとき
・思うように評価されなかったとき
といったときに、
心が一気に沈んでしまうことも。
私自身、
前職は営業職でしたので、
長いことこうした
「数字で勝ち負けが見える世界」
の中で働いてきました。
頑張って数字を追って、
評価されてホッとしたり、
逆にうまくいかなくて落ち込んだり。
月の初めに、
毎月の目標はリセットされて、
また月の目標を追いかける。
その繰り返し。
「営業って、仕事って、
こういうものだよね」
と、どこかで思いながら。
ここまで読んでいただいて、
「仕事って競争の世界だよね」
と思った人もいるかもしれません。
それは別に、
全然おかしな感覚じゃないと思います。
実際、会社の仕組み自体が、
そうした数字による比較を
前提につくられていることも多いです。
正解がないと人と比べてしまう 生き方や働き方で不安になる心理
会社の中での比較は、
ある意味、
ルールがはっきりしています。
評価の基準があったり、
目標の数字が決まっていたり。
良くも悪くも、
どこを目指せばいいかが
見えやすいことが多い。
一方で、
「働き方」や「生き方」のように、
正解がはっきり決まっていない
テーマもありますよね。
これがもうひとつの
「人と比較してしまう」
のパターンです。
たとえば、
・このまま今の仕事を続けていいのかな
・転職した方がいいのかな
・このペースで働いていて大丈夫かな
こういう問いに、
明確な合格ラインはないですよね。
たとえば、
営業成績が目標より7割を切ったら
あなたは即クビです、
なんて言われることは、
少なくとも今の
日本の会社ではほぼないはずです。
(そんなこと言われたら、
恐ろしい……汗)
どうしたらいいのか分からない。
正解が見えない。
だからこそ、
人は周りの様子を見たくなる。
「周りの人はどうしているんだろう?」
「みんなは、
どんな選択をしているんだろう?」
そんなふうに、
無意識のうちに、
他の人との比較をしてしまう。
今はSNSを開けば、
いろんな生き方や
働き方が目に入ってきます。
私たちが生まれる前とかは、
比べる相手って、
せいぜい身近な友人や
同僚くらいだったかもしれません。
でも今は、
世界中の誰かの人生を、
指先ひとつでチラ見できてしまう時代。
(つい、チラッと。)
それだけ情報量が多い分、
それに比べて私は……と思う対象の数も、
どうしても増えやすくなります。
私自身、
個人で仕事をするようになってから、
この感覚が強くなった時期がありました。
・このやり方で合っているのかな
・ペース、遅すぎなんじゃないかな
・他の人はもっと頑張っているんじゃないかな
頭では、
人と比べても仕方ないって分かっている。
でも気づくと、
つい他の人と比べたい気持ちが、
ひょこっと顔を出す。
外から数字で分かるような
「正解」が与えられない場所に
立っているほど、
人は他人の様子が
気になるものなんです。
人と比べてしまうのは普通のこと 自分を責めなくていい理由
ここまで読んで、
人と比べてしまう自分を、
少し責めたくなっている人も
いるかもしれません。
でも、
ひとつ知っておいてほしいのは、
人と比べること自体は、
性格の問題でも、
意志の弱さでもないということ。
ここで少しだけ、
真面目な話をしますね。
人は周りを見て自分の立ち位置
(意見とか、能力とか)を
確かめたくなる生き物なんです。
これを心理学では
「社会的比較理論」と言います。
Festinger, L.(1954)A theory of social comparison processes.
Human Relations, 7,117-140
人は、
社会の中で生きる生き物です。
ひとりで完結して
生きているわけではなく、
誰かと関わり合いながら、
日々何かを選んだり、
行動したりしている。
だからこそ、
自分の意見とか能力とかが、
周りと大きくズレていないかを
確認したくなるんです。
これって、
「安心したい」という
心の動きなんですよね。
・自分は社会の中でちゃんと生きているかな?
・このまま進んでいて大丈夫かな?
そんな不安があるからこそ、
人は周りと比べるのです。
今、
人と比べて苦しくなっているあなたは、
ただ、
社会の中で一生懸命生きているだけ。
そう思ってもらえたら、
少しだけ肩の力が
抜けるかもしれません。
人と比べて苦しいときの対処 比較との距離の取り方
人と比べることは、
人としてごくごく自然な心の動きです。
だから、
人と比べてしまう自分を、
無理に消そうとしなくても大丈夫。
まずは、
「あ、今ちょっと比べてるな」と、
気づいてあげるところから。
それでも、気づいた瞬間に、
「また比べてしまった……」と、
自分を責めたくなるかもしれません。
そんなときは、
「人と比べてしまうのは
自然なことなんだな」と、
一度立ち止まって、
自分のことを眺めてみてあげてくださいね。
すぐに自分を責めるのを
やめられなくても、
大丈夫です。
ただ、もし、
人と比べることが続いていて、
それが自分を苦しめている感覚があるなら。
そのときは少しだけ、
「人と比べる」ことへの距離の取り方を、
変えてみてもいいのかもしれません。
たとえば、
誰かと比べられない場所に
身を置くこと。
カウンセリングの場では、
誰かと比べられることはありません。
あなたの話を聞くとき、
他の誰かと比べて
評価されることはないんです。
ちょっとたとえ話ですが、
あなたが上司に、
「同僚と比べてしまって仕事が手につかない」と
打ち明けたとします。
話は聞いてもらえるかもしれない。
けれどその時上司は、
他の部下とのバランスや、
今後の仕事の割り振りを考えていることも。
上司の頭の中で、
他の部下と比較してたりするんですね。
それはそれで、
上司という立場の役割だからこそ
必要な部分もあります。
カウンセリングでは、
誰かと比較して胸がキュッと苦しい……
そういった気持ちを出し切ったうえで、
その背景にある行動や
考え方のパターンなども
一緒にひも解いていくことができます。
そうすることで、
今まで見えなかったものが見えてきたり、
自分がすでに持っていたものに
気づいたりすることがあります。
一度立ち止まって自分を
見つめ直す時間をとることで、
また前に進む元気が戻ってくる。
もし今、
人と比べてしまうことで
心がすり減っている感覚があるなら。
「誰かと比べられない場所に
身を置いてみる」
選択肢があることも、
頭の片隅に置いておいて
もらえたら嬉しいです。
そして、
誰かと比べずにあなたのペースで、
まずはゆっくり読める場所として、
メルマガも配信しています。
よければ、
「人と比べる」ことへの
距離の取り方を練習する、
はじめの一歩として
読んでみてくださいね。
あなたのこれからのキャリアを、
人生を、
心から応援しています。
心理カウンセラー
矢菅まゆ
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