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「自分で決めたのに幸せじゃない」あなたへ──その理由は“自己決定の罠”

こんにちは!
心理カウンセラーの矢菅まゆです。

前回の記事に関連して、
今回は「自己決定」にまつわる、
もう一歩踏み込んだお話をしてみたいと思います。

前回の記事はこちら

 

実は自己決定をする際に
陥りがちなポイントがあるんです。

今日はそれについてお伝えしていきます。

自分で決めているのにあまり幸せじゃない

前回、
「自己決定」をすることが
自分の幸福感を高めることにつながるので、

「自分で自分の人生を決めていいんだ」
と自分に許可を出してあげましょうと書きました。

 

前回の記事を読んでいただいた方の中には

「私は自分のことは自分で決めているけれど、
なんだかあまり幸せになれていない気がする」

と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

研究でも証明されているのに、
なんで?と頭に
はてなマークが浮かんでいる方。

 

もしかするとそれは

「自分のことは自分で決めたつもりでいるけれども、
実は本当の意味で自分の意志で決められていない」

ことが原因かもしれません。

自分で決めているつもりだけれども

「自分のことは自分で決めている」

――そう思っていても、
実際には、
私たちが本当の意味で“自分の意志で決める”ことは、
とても難しい時代になっています。

 

私たちは日々の暮らしの中で
SNSやニュース、
学校や職場など、
さまざまな場で
「こうあるべきだ」
というメッセージを受け取っています。

例えばSNSを開けば、
他人のキラキラした生活や、
成功者の言葉が次々と流れてきます。

ニュースサイトをのぞけば、
社会や時代の流れに乗るべきだという空気感が漂っています。

 

そして、
こんな価値観もよく目にするのではないでしょうか?

「良い大学に入るために勉強すべき」

「安定した職業に就くべき」

「これからは個人の時代だから、
将来に活かせるスキルを身につけるべき」

などなど。

 

こうした他人や社会が作ったルールに囲まれて過ごすうちに、
本当は心から望んだわけではなくても、

「自分がやりたいと思って決めたこと」と、
無意識に思い込んでしまっていることがあります。

 

また、
小さな頃から知らず知らずのうちに、

親や先生など、
自分を評価する立場の人たちの顔色や言葉を敏感に感じ取り、

「どう思われるか」
「がっかりさせないか」

で判断してきた方も多いのではないでしょうか。


そうして、

「自分の気持ち」よりも「誰かの期待」を優先することが、
いつの間にか当たり前になっている──
そんな方も少なくありません。

実は、
かつての私自身もそうでした。

特に会社員時代は、
お客様の期待に応えるだけでなく、
社内からの誰かの期待を優先することに必死にでした。

「このくらいで弱音をはいたらダメなやつって思われる」とか
「私に期待してこの仕事を任せてくれているのだから、
結果を出さないと」とか

自分の気持ちはどこかに置き去りにして、
誰かの期待に応えるために突っ走っていました。

私たちは今、自分の声を聴きづらい時代にいる

「自分のことは自分で決めた」

そう思っていたのに、
あとから振り返ると、
それが本当の意味で
「自分の意志」だったかはあやしい。

そういうことが、
たくさん出てくるかもしれません。

でも、
それはあなただけのせいではありません。

むしろ、
そうなってしまうのは当然のことでもあるのです。

現代に生きる私たちが1日に受け取る情報量は、

江戸時代の人の1年分、
平安時代の人の一生分とも言われています。

常に何かしらの情報にさらされ、
何が正解なのかと迷ってしまう。

 

さらに、
特に幼いころは、
親や先生といった“大人”の助けがなければ生きていけません。

だからこそ、
自然と「大人の言うことを聞くこと」が、
生きるための知恵になっていきます。

そうやって、
他人の声を聞くことは得意になっても、

「自分の声を聴く」ということに
慣れないまま大人になる。

私たちは今、
“自分の声”が聴こえにくい時代を生きているといえるのです。

 

だからこそ。

自分の本当の心の声を聴くためにも、
自分と向き合う時間が大切です。

一度立ち止まってみて。

そして、自分に問いかけてみてください。

「私は、本当はどうしたいんだろう?」と。

 

もちろん、
自分一人で向き合うのも良いですが、
一人ではなかなか

「本当は別のことをしたかったけれど、
親の顔色を窺ってこの職業を選んでいたかも」

「本当はやりたいと思ってなかったけれど、
SNSに影響されて資格取得の勉強をしていたかも」

といったことに気づきづらいかもしれません。

 

その場合は誰かに話をしていくなかで、
少しずつ、
他人の声と自分の声を区別する練習をしていくと良いでしょう。

その際に、
私を選んで頼っていただけたら、
これ以上嬉しいことはありません。

本当の意味での「自己決定」を取り戻し、
幸せな人生を、
あなた自身の歩幅で歩んでいきましょう。

 

あなたのこれからのキャリアを、
人生を、
心から応援しています。

 

心理カウンセラー
矢菅まゆ