こんばんは!
カウンセラーの矢菅まゆです。

 

相談したいのに、
いざ誰かを前にすると言葉が止まる。

「こう話そう」と思っていても、
相手とのやり取りの中で、
急に言葉にできなくなることがある。

ちゃんと話せないなら、
相談をしても意味がないのでは、
とも思ったり。

気持ちをうまく言葉にできないまま
相談することについて、
私の経験談も踏まえて
お伝えしたいことがあります。

仕事の相談で言いたいことが言えなくなるとき

仕事をしていると、
誰かに相談したい場面ってありますよね。

たとえば、

・業務を進める中で、
上司や同僚に判断を仰ぎたいとき

・定期面談で、
最近困っていることを聞かれるとき

・転職や退職、休職について、
転職エージェントや会社、
家族に話すとき

 

こういう場面の前には、
一人であれこれ
「この件はこう話そう」
みたいに考えることも多いと思います。

頭の中では、
ある程度言いたいことがまとまっている。

それなのに、
いざ相手を前にしたとき、
急に言葉が出なくなることってありませんか?

 

たとえば、
相談内容を話したら、
相手から予想していなかったことを
言われたとき。

 

え、そう来るのか⁉

ちょっと想定外……!

え、この場合、
何て言ったら相手が理解しやすくて、
角も立たない言い方になるかな?

この言い方じゃ、
私が思ったこととズレる気がするな。

うーん、でも早く答えなきゃ……。

 

頭の中で、
考えることが急に増えていく。

言いたいことはあったはずなのに、
すぐには言葉にできない。

その場では曖昧な返事をしてしまったり、
何も言えないまま話が進んでしまったり。

そして帰り道を歩きながら、
「あのとき本当はこう言いたかったのに」
と、言いたかったことが浮かんでくる。

そんな経験がある方も、
いるのではないでしょうか。

 

その場で言葉が出なかったからといって、
考えていないわけでも、
気持ちがないわけでもない。

ただ、
相手とのやり取りで起きたことを受け止めて
自分の言葉にするまでに、

少し時間がかかることもあるんじゃないかと
思うんです。

退職の面談で言葉にできなかった私

私自身も、
言いたいことはあったのに、
その場でうまく言葉に
できなかったことがあります。

 

前職を辞める前、
私は何度か面談を重ねていました。

もう会社を辞めよう!
という決意は固まっていたんです。

面談の前には、
何を話すかも必死で考えていました。

 

ところがある面談で上司から、
思ってもいなかったポジションへ、
異動してみないかと言われました。

正直に言えば、
そのポジションで働く自分を想像しても、
気持ちはまったく動かなかったです。

異動したいとも思わない。

だからといって、
退職をやめようとも思わない。

けれどその場で
「異動は希望しません」
とは言えなかったんですよね。

 

その場ですぐ断るのは悪いかな。

でも、曖昧な返事をする方が、
かえって相手によくないのでは。

何て言ったらいいんだろう。

だんまりのままだと、
相手の言葉に押されて、
また自分の気持ちを
後回しにしてしまわないかな。

 

そんな考えが
次から次へと浮かんできて、
頭の中をぐーるぐる(汗)

相手の言葉をどう受け取るか。

そして自分は何を感じたのか。

相手の提案に、
その場でどう答えるか。

ごく短い会話の中で、
考えることが一気に増えました。

上司への気遣いもある。

その場の緊張感もある。

言いたいことはあるのに、
何からどんな順番で伝えたらいいのか、
混乱していたんですね。

 

面談が終わってから、

「正直、
あの異動の案には
ちっとも魅力を感じなかった。

もう辞めるって気持ちは変わらなかったのに、
なんであの場で言えなかったんだろう」

と悔しい気持ちでいっぱいでした。

 

あのときの私は、
何も考えていなかったわけでも、
退職の気持ちが揺らいだわけでもない。

ただ、
上司からの提案を受け止めて
自分の言葉にするまでには、
少し時間が必要だったのだと思います。

カウンセリングで、言葉にならない気持ちを受け取る

よりよいカウンセリングを届けられるよう、
今もロールプレイで練習をしています。

練習の中では、
相談者さんのお話を聞きながら、
どんなふうに言葉を返せばよいのか
迷うことがありました。

 

相談者さんにとって、
しっくりくる言葉を返したい。

話の奥にある思いや感情にも、
少しでも触れたい。

そう強く思うほど、
何と言って返せばよいのかと
焦っていたんですね。

 

そんなとき、
退職前の面談で、
自分がうまく言葉にできなかったことを
思い出しました。

あのときの私は、
退職の意思が揺らいだわけでも、
言いたいことがなかったわけでもない。

それでも、
相手とのやり取りの中で気持ちが動いて、
すぐには言葉にできなかったんです。

相手と話すことで初めて動く感情があったり、
まだ自分でも整理し切れていない
考えが出てきたり。

まだ言葉にならないものがあるからこそ、
そのこと自体を、
少しでも誰かに分かってほしい、
と思うこともあるかもしれません。

 

そう考えると、
相談者さんの気持ちが
まだ言葉になっていないとき、

その奥にある思いや感情を、
すぐに分かったつもりになるのは違う。

けれど、
ただ待っていればよいわけでもない。

表情や声の調子、
考えている時間の間も含めて、
その場に表れているもの全体を受け取って、
私が感じたことをお返ししていく。

私が受け取ったことが
相談者さんにとってしっくりくるのかを、
一緒に確かめていく。

これはカウンセラーとしての
大切な関わり方の一つだと思っています。

だからこそ私は、
話しながら出てきた言葉を手がかりにして、
その奥にある思いや感情を
一緒に探していきたいと思っています。

カウンセリングでうまく話せなくても大丈夫

カウンセリングの前に、
悩みをきれいに整理しておく必要はありません。

 

・仕事を辞めたい気もするけれど、
辞めていいのか分からない

・何がつらいのか聞かれても、
うまく説明できない

・話しているうちに、
言いたいことが変わるかもしれない

 

むしろそういう
言葉にならない思いがあるときこそ、
カウンセリングで話してみることを
選択肢の一つに入れてもらえたらと思います。

 

最初から、
ちゃんとうまく話そうとしなくて、
大丈夫。

一人で考えているときには、
うまく説明できない自分を責めて
終わっていたこともあるかもしれません。

 

けれど、
カウンセリングを受ける中で、

・何に戸惑っているのか
・本当は何を大事にしたいのか

といったことが
少しずつ見えてくることがあります。

 

そして、
自分の内側に溜め込んだものを
受け止めてもらえたと感じて、
少しすっきりした気持ちになったり。

カウンセリングを終えたあと、
家で飲み物を一口飲みながら、
さっきまでより肩の力が
抜けていることに気づいたり。

すべての答えは出なかったとしても、
次に誰と何を話したいか、
自分はどうしたいかが、
今までより見えてきたり。

そんなふうに、
自分の気持ちを置き去りにせずにいられる
時間が増えると、

明日からの仕事との向き合い方が、
少し変わっていくこともあると思うのです。

 

だから、
気持ちをうまく言葉にできないまま、
カウンセリングを受けに来ても大丈夫。

話しながら、
今のあなたが何に戸惑い、
何を大事にしたいのか。

一緒に見つけて、
考えていきましょう。

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